感謝
現時点で、高校生との『学び合い』の考え方に基づく授業では、もうほとんど「基本的な声かけ」に関してすることはありません。彼らが自分たちで考えて行動できていますし、そのような価値観・雰囲気もできあがっていると考えるからです。
ここで言う「基本的な声かけ」とは、『学び合い』初期に多用する声かけで、「周りを見ながら行動してくれている人がいるね」といったものや、「『教えて』って言えるのイイネ」などの声かけを指します。
こういった「基本的な声かけ」は、『学び合い』の考え方を共有したり、これまでの価値観を崩し、新たな価値観を醸成する際に大きな効果を発揮すると考えています。
裏を返せば、『学び合い』の考え方を共有できていたり、価値観・雰囲気が形成された状態であれば、これらの「基本的な声かけ」は少しずつ減っていかなければなりません。
つまり、高校生との授業では、もうすでにこういったことは不要になっている、ということです。
そのような状況の中、今日の授業中に感じたのは生徒に対する「感謝」でした。
教材研究に本気で取り組んでいる方から見れば、私の作成した授業課題は十分とはいえないかもしれません。しかし、そういった課題に対しても、生徒たちは本気で取り組んでくれています。「あーでもない、こーでもない」と様々な議論をしてくれています。「そういうことか!」と笑顔も見えます。
そんな彼らの姿を見て、「ありがたいな」と心から想いました。今日の最後の「語り」では、その気持ちを伝えさせてもらいました。彼らにどれだけ伝わったかは分かりませんが、この気持ちは忘れずにいたいな、と思っています。