課題を変えてみてメリット・デメリット
先日の記事でも書きましたが、授業の課題を大学入試の過去問題をベースにして、レベルを合わせて作り変えたものにしています。今日は、現時点におけるメリットとデメリットについてまとめたいと思います。
メリット
①「答え」がある安心感
②「教科書を読めば分かる」というレベルにしてあるので、教科書を熟読する生徒が増える。
③既習事項に関する問題を忍ばせておくことで、学習内容の振り返りが自然とできる。
④生徒に「余裕」が生まれ、生徒間のコミュニケーションが増える。
デメリット
A)「課題を解く」ということで終わってしまう生徒が少なからず生じる。
B)「余裕」を上手く使いこなせない生徒が生じる。
各項目について、簡単に補足します。
メリット①:「答え」がある安心感
今までは「教科書・プリントを読み取り、内容を説明する」という課題が主でしたが、「どこまでできたらOKなのか」ということを明示することが難しく、生徒のモチベーションによって差が生じていました。しかし、「答え」があることで「どこまでできたらOKなのか」が明示でき、生徒の取り組みのハードルが下がった印象があります。
メリット②:「教科書を読めば分かる」というレベルにしてあるので、教科書を熟読する生徒が増える。
「教科書を読む」ことに対する必然性が生まれることと、「教科書が理解できれば、入試問題も解くことができる」という意識を持たせることができたと思います。
メリット③:既習事項に関する問題を忍ばせておくことで、学習内容の振り返りが自然とできる。
入試問題の文脈の中にオリジナルで既習事項を問う問題を作成しておくことで、自然と復習が行えます。また、それを覚えていて「答えを知っている生徒」も生まれるので、コミュニケーションのきっかけになります。
メリット④:生徒に「余裕」が生まれ、生徒間のコミュニケーションが増える。
入試問題がベースなので、セオリー通りの「15分程度で終わる」量に調整することが容易になりました。それによって生徒に余裕が生まれ、周りを見れる生徒が増えてきました。
続いて、デメリットについてです。
デメリットA:「課題を解く」ということで終わってしまう生徒が少なからず生じる。
デメリットB:「余裕」を上手く使いこなせない生徒が生じる。
デメリットは両方ともメリット④に関連することですが、「余裕」を持て余してしまう生徒が少なからずいます。ほとんどの生徒は他にやるべきことを見つけて取り組んでいますが、それが全体の文化になっていないので、まだ難しいと思います。
しかし、これまでは「課題の量」を増やすということで、この部分を私自身が抑圧していただけなのだと思います。ここはしっかりと受け止め、反省しなければいけません。
どのようにして「文化」を作るか。これはセオリー通りにいくしかないかな、と思っています。また「語り」直しです。しかし、ここを乗り越えた先がまだまだあります。生徒たちがより成長した姿をイメージしながら、私自身も向き合っていきたいと思います。