共につくる『学び合い』

新潟の高校で世界史の『学び合い』に挑戦中!教員6年目。

「三鏡」

 最近、余裕を持って仕事ができていないせいか、今日の授業では「小さなミス」がたくさんありました。配付したプリントに添付するはずの資料が載っていなかった。振り返りシートが満杯なので新しいものを準備していたのに、教室へ持って行くのを忘れた・・・、などです。

 

 

 しかし、私のこうしたミスに対して、生徒たちはきちんと指摘してくれました。非常にありがたいことだと思います。

 

 

 このような中で、出口治明さんの書籍で紹介されていた、『貞観政要』の「三鏡」を思い出しました。以下にウェブサイトから引用して紹介します。

 

 

 貞観政要には、唐の皇帝である大宗が「三鏡」を大事にしたエピソードがでてきます。三鏡とは「銅の鏡」「歴史の鏡」「人の鏡」です。 

 

 銅の鏡とは普通の鏡のことです。そこに自分を映して顔色が良いか、元気か、楽しそうかといったことをチェックします。これは今の自分の表情、あるいは状況を表すものです。例えば、リーダーが不愉快な顔をしていると部下も不愉快になりますからね。できるだけニコニコするように努めるためにも鏡が必要です。

 

 次が歴史の鏡です。未来は何が起こるか分かりません。しかし悲しいことに、学ぶべき教材は過去しかないのです。つまり歴史を勉強すること。これはビスマルクがいった「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と同じことです。

 一人の人間が経験できることはたかが知れています。でも歴史を見ればいろんなケーススタディがあるので参考になります。ビスマルクよりも千年以上も前の大宗がそう述べているのは興味深いですね。

 

 そして、3つ目が人の鏡です。自分のことを厳しく見てくれる人を横に置かないとリーダーは誤るということです。古今東西、この3つの鏡はリーダーにとって最高の戒めです。

 

https://net.keizaikai.co.jp/archives/47059

 

 今回の件は、3つ目の「人の鏡」に近いのではないかと思います。私がいっぱいいっぱいになってしまっているのが悪いのですが、そういうときにきちんと指摘してくれることは、非常にありがたいと思います。

 

 そして、そんな私の状態を察してなのか、今日はいつもよりも生徒同士で指摘しあう様子も多く見られました。すごいな、と心から思いました。

 

 

 終わりの「語り」では、このことを伝えました。私の感謝の気持ちがしっかりと伝わってくれていると良いな、と思います。

 

 

 さて、とりあえずは、いっぱいいっぱいの状態を抜け出さなければいけません。できることから一つずつやっていきたいと思います。