共につくる『学び合い』

新潟の高校で世界史の『学び合い』に挑戦中!教員6年目。

今年一番

 今日は「授業観察」がありました。管理職の先生方が授業見学にいらっしゃる、というものです。昨日のブログにも書きましたが、「本気の『語り』一本勝負」でいきました。

 

 

tomonkey-521.hatenablog.com

 

 

<以下、今日の「語り」です>

 

「さて、早速ですが、本音から話します。昨日の授業での皆さんの様子を見ていて、正直なところ心配になりました。」

「明日は管理職の先生も来るしなー、このままじゃマズイかもなー、って。」

「それから、あの手この手を考えていましたが、ふと思ったんです。『誰のための授業なんだろう』って。」

「あの手この手で見た目を良くして、見栄えを良くした授業をすることも、正直なところ、できます。けど、授業は『みんな(生徒)のための授業』ですよね。『私のため』ではないんです。その部分を私は間違っていました。」

「このクラスの学級目標でもあり、この授業の目標でもある『大人になる』ってことに向けて、何が必要か。もう一度一緒に考えよう。」

「『大人になる』ために『みんながハッピー』である必要があると思っているし、そのために『みんなが分かる』ってなる必要があると思っています。」

「『小テストで全員が満点をとる』ことがゴールではないよね。『小テストで全員が満点をとる』ためにみんなが一人ひとり必要なことを考えて行動する中で、『大人になる』んじゃないかな。」

「もっとゴールは先にあると思います。そのために自分には何ができるか、周りのみんなのために何ができるか考えて行動する。それが成長に繋がるんじゃないかと思います。」

「皆さんなら「『全員がハッピー』なクラス」になれると思っています。一人ひとりが立派な『大人』になれると思っています。期待しています。」

「では、どうぞ」

 

だいたいこのような「語り」をしてから授業を始めました。

 

 

 授業中、生徒は非常に頑張っていました。今まで以上に本気で取り組んでいたように思います。今日の学びは、今年一番でした。

 

 中でも、「小テストで全員が満点をとる」という目標に変わって以来、説明をすることを控えていた生徒が、今日はガンガン説明して回ってくれていました。その生徒が授業が終わったあとに見せていた「充実感に満ちた笑顔」がすごく印象に残っています。あまりに良い表情だったので、「どうだった?」と聞いたところ、「めっちゃ楽しかったです!」と笑顔で答えてくれたのも、とても嬉しかったです。今日の振り返りシートには、「〇〇(その生徒の名前)の説明が超分かりやすかった!」などとたくさんの生徒から書かれていました。

 

 

 その後、管理職の先生方から講評をいただきました。校長は、今年から新しく来られた方なので、どのような評価をされるか不安でしたが、『学び合い』に対して非常に良い印象を持っていただけたようです。「これだけ『主体的・対話的で深い学び』ができるのであれば、もっと広まっていってもいいかもしれないね。」とおっしゃってくれました。

 

 しかし、この言葉の裏を返せば、「高校における『学び合い』の認知度はまだ低い」ということになるでしょう。この辺りは、焦らずに「できることから一つずつ」頑張っていくしかないんでしょうね。

 

 繰り返しになりますが、今日の生徒たちの頑張りは、素晴らしかったです。

 

 ですが、もっと良くなれる。そんな授業にしていきたい、と思った今年一番の授業でした。