共につくる『学び合い』

新潟の高校で世界史の『学び合い』に挑戦中!教員6年目。

私が考える「自分で学んでいく力」

 今回のテストの採点が全て終わりました。今回のテストでは、生徒たちも少しずつ勉強法が身についてきたようで、点数が良かった生徒が増えました。少しずつですが、「学び方」も学べているように感じます。

 

 私は、「自分で学んでいく力」がこれからは大切になると思っています。「先生から出された宿題(勉強)」を、「何も考えず」に、「やる」だけだと、かなり厳しいことになると思います。特に、本校の生徒たちの学力レベルでは、「自分で学んでいく力」があるかないかで雲泥の差になると思っています。

 

 私の求めている「自分で学んでいく力」とは、「自分の課題を把握した上で、自分にとって必要な学習を、質・量ともにしっかりとこなすことができる」という力です。そのためには、自分のことをメタ認知できる必要がありますし、自分にとってベストな課題解決方法を考えなくてはいけませんし、それを実行するだけの行動力と意志力を必要とします。

 

 これは一朝一夕には身につきません。日頃の生活から、様々なことを自分で考えて行動する必要があると思います。「言われたことだけを言われた通りにやる」ことでは、決して身につきません。さらに、たくさん失敗して、自分で解決方法を考え、成功する体験が必要だと思います。「生徒が失敗しないように教員が防護線を張る」ことも必要だと思いますが、私はそれよりも「失敗することのメリット」の方が大事だと思います。(ここでいう「失敗」とは、「取返しのつく失敗」です。取返しのつかない失敗は、こちらでしっかりと準備することで、防がなければいけないと思います。)

 

 私は、『学び合い』の考え方にもとづく授業では、一斉授業よりもたくさん「失敗するチャンス」を与えられると思っています。この辺りは、一斉授業より「マシ」というレベルです。しかし、その小さな積み重ねが、1年間の授業時間で考えると、かなりの差になると思います。

 

 

 生徒が「先生のおかげで成長できました」と言ってくれると、確かに教師冥利に尽きますが、私としては、「自分や仲間のおかげで成長した」と言える生徒になって欲しいと思っています。そのための役回りが、これからの教員像の一つではないかとも思っています。