共につくる『学び合い』

新潟の高校で世界史の『学び合い』に挑戦中!教員6年目。

共につくる『学び合い』

 私の今年度の世界史B担当授業は、クラス単位(40名)が1つ、文理選択者混合クラス2クラス分の文系選択者が集まった女子のみ(38名)のクラスが1つ、文理選択者混合クラス1クラスの文系選択者が集まった女子のみ(13名)のクラスが1つの、計3つの授業を担当しています。その全てをフルの『学び合い』で行っています。

 

 西川先生の著書にある通り、選択科目で行う授業はなかなか上手くいきません。クラス単位(40名)のクラスではある程度軌道にのっていますが、同じ授業課題を使って、同じ声かけをしても、他クラス混合の(38名)クラスと(13名)クラスは同じようにはいかないのです。「なんで上手くいかないのだろう」と悩み、こちらが考えた様々な手立てにチャレンジしてみましたが、生徒の反応も良くなく、関係性も悪くなっていきました。やればやるほど悪化して、さらに焦るというジレンマでした。

 

 こういうときこそ、やはり「自分を見つめなおす」ことですね。『学び合い』がうまくいっていないときのセオリーです。自分を見つめなおして気づいたことは、私は一人よがりの授業をやっていたということです。生徒のためにという考えのもと、こちらの考えを押し付けていたのだと思います。それでは生徒は一緒に取り組んではくれませんよね。

 

 そこで改善策として、授業に対する生徒の意見を募るようにしました。もちろん意見を言いやすい関係性づくりも意識しながらです。すると、色々な要望が出てきました。それをできる限り授業に反映させています。その成果か、授業中の教室内の雰囲気が柔らかくなってきたような気がします。

 

 『みんなで取り組む『学び合い』入門』には、「選択科目は席をクジ等で決める」ことが手立てとして書いてありますが、今日は生徒から「席を自由にしてほしい」という要望があったので、席決めをせずに行いました。すると、今までギスギスしていた雰囲気の中での『学び合い』が、一気に一転しました。周りを見ながら動ける生徒も出てきました。今までとは大違いです。

 

 なぜうまくいったのか。それは生徒の意見を募った上で、教員側(私)と生徒側で「折り合い」をつけ、互いに納得した上で取り組めたことが大きいのではないかと思います。「折り合いをつける」ことの重要さについて、私自身も実感を持てた1日になりました。

 

 大きく前進した1日になりましたが、全員達成にはほど遠いので、まだまだ課題は山積みです。今後も互いに「折り合い」をつけながら、「共につくる『学び合い』」を意識して成長していきたいと思います。

 

<追伸> 今回の経験をもとに、このブログ名を「共につくる『学び合い』」にしたいと思います。共に「折り合い」をつけながら授業をつくることを忘れないようにしたいと思うからです。そしていつかは生徒だけでなく、同僚と、学校と、地域と、「共につくる『学び合い』」にしたい、という願いを込めて。