共につくる『学び合い』

新潟の高校で世界史の『学び合い』に挑戦中!教員6年目。

魚か釣り具か

 中学生の授業で、「SDG's」の観点から、アジア・アフリカ・北アメリカなどの各州が抱える課題などについて考える、という単元の課題を設定し、授業に取り組んでいます。

 

 そんな中、アフリカ州の単元で、教師用指導書に次のようなことが書いてありました。

 

飢えた人に「魚を与える」か、「釣り具を与えて魚の捕まえ方を教える」か、という有名な例え話があります。アフリカ州の人々が必要な物資そのものを安く提供することで、短期的にアフリカ州の人々の暮らしを豊かにすることができるかもしれませんが、中・長期的にはどうでしょうか。……(後略)

 

 

 この例え話は初めて知りましたが、たしかにそうだな、と思いました。この辺りは、教育観の部分にも当てはまると思います。

 

 

 私の場合は、「後者の方でありたい」と思います。しかし最終的には、生徒たちの様子や、周囲の状況などを踏まえて総合的に判断して、対応をしていかなければなりません。

 

 上記の例に従えば、「飢えで瀕死の状態の人」に対して「釣り具」を与えたところで何も変わりません。同じく、「いっぱいいっぱいになっている生徒」に対して「考えてごらんよ」と言っても、むしろ苦しくなるだけではないかと思います。その場合は、生徒に寄り添って、その生徒が必要としている手助けをする必要があります。

 

 そして、その手助けをできる人が、たくさんいるのがベターだと思います。そんなクラス・学校・社会になると良いな、と思っています。